家の中でカビが生えやすい場所というと、お風呂やキッチンを思い浮かべますが、壁紙や窓枠、または家具の裏側などにもカビは生えてしまいます。
水で流せる場所ならば、一般的な塩素系漂白剤などの洗剤を使って掃除しますが、水が使えない場所や、小さなお子様がいて強い洗剤を使いたくないという時にはどうしたら良いのでしょうか?
カビの掃除にはカビ取り専用の洗剤だけでなく、カビの除去に効果的なものがあります。それらを使った、カビの掃除方法をご紹介します。
ジメジメした季節は特にカビが気になります。日頃の生活にも、カビを生やさない生活を心がけましょう。
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カビができやすい条件
カビは、目に見えて初めてそこにカビの菌があることに気が付きます。
しかし、気がついた時にはもうカビの菌は部屋のどこにあるのかわからない状態です。
カビの胞子は目に見えません。
とても軽いため、少しの風力で舞います。
そして空中に舞っている時間も長く、いつその胞子を吸ってしまうか、どこに付着しているかもわからない状態です。
気がついたら、他の部分も怪しむ必要があります。
だからといって、カビ菌は目に見えないため、どこに潜んでいるか特定することは難しいのです。
ならば、カビの性質やカビが生える条件を知り対策を行う必要があります。
- カビの餌となるもの
カビは埃やチリ、食べ物などのゴミを餌とし栄養をつけていきます。
汚れによる黒ずみも大好きです。
- カビが好む湿度
カビはジメジメした日に活発的になります。
湿度が高くなり、梅雨の時期には要注意です。
- カビが繁殖しやすい温度
カビはジメジメして、さらに気温は20~30度の場所を好みます。
これらの条件が揃うとカビはどんどん繁殖し胞子が飛び、更に風に舞い飛び散って付着した先でも繁殖行動が進んでいきます。
カビ掃除をする時にはまず換気から
カビの掃除をする時は、窓を開け換気してください。
なぜなら、カビの胞子は少しの風力でも飛び散りやすく、空気中に浮いている時間も長いのが特徴です。
胞子を室内に留めないよう少しでも、外へと出るように促す必要があります。
カビはアレルギー物質の1つです。
カビの胞子が人の体内に入りこむと、様々な症状を引き起こす可能性があります。
カビによるアレルギー症状と言われるものには、咳や痰、呼吸困難などの症状がでます。
1度発症すると完治までに時間がかかります。
肌がただれたり、赤み、痒みといった症状がでます。
鼻水づまりや鼻水といった症状がひどくなりますが、カビアレルギーの場合は季節問わず年中症状がでます。
カビの胞子が目に入り、目の痒みやただれの症状がでます。
家の環境や対策をしていかなければ、ひどくなる一方です。
カビは人体の健康に影響を及ぼす、危険な物質であることを忘れないでくださいね。
必ず換気しながら、そしてマスクやゴーグルはもちろんカビを触ることや洗剤を直接触ることも肌荒れの原因です。
ゴム手袋などの対策もお忘れなく行ってくださいね。
掃除でカビ取り洗剤の代用になるもの
カビの掃除に使う洗剤ですが、市販のカビ専用塩素系漂白剤を使用すると効果は抜群です。
しかし、それだけ強い成分が含まれていることになります。
小さな子供やペット、健康面などに気になる方は避けて通りたいとこでしょう。
そんな方にオススメなのが「酢」や「重曹」です。
酢はどの家庭にも必ずあるでしょうし、重曹は今主婦たちの間で話題のエコ洗剤です。
この2つについて紹介します。
- 酢
カビの程度がそこまでひどくない時に効果的です。
水と酢を4:1の割合でスプレーボトルに入れカビの部分にふきかける、または使い古しのタオルや布に染み込ませ、拭き取っていきます。
酢に含まれる殺菌作用を利用して、掃除をしていくことができます。
酢はカビの掃除以外にも、お風呂の鏡やキッチンのシンクの水垢掃除にも活用できます。
- 重曹
重曹は人の体に悪影響のない成分で作られています。
現に料理などにも使用され、食材をふっくらさせる効果もあります。
普通の洗剤と違い、泡がでるわけでもありません。
洗い流せない場所には、とっておきの代用品です。
優しい成分、すすぎいらずとなれば環境にも優しいエコ洗剤でもありますね。
重曹を水と合わせて重曹水で拭き取っても良いですし、濡れたタオルに粉末状の重曹をなじませ拭き取っても良いですね。
カビの程度によって調節してみてください。
重曹は汚れを落とすのと同時に、消毒や消臭効果もありますのでとても役立ちます。
また重曹はカビだけではなく、キッチン周りやトイレ掃除などにも使えますので、家に常備しておくと便利でしょう。
壁紙や押し入れの掃除にカビ取り洗剤は使える?
カビは換気の通らない湿った場所を好むと、どんどん繁殖していきます。
押入れの奥や、壁紙の間にカビが生えることがあります。
- 押入れ
押し入れの奥は収納してある物が邪魔で、風がなかなか通らず換気ができません。
陽が当たる場所でもないので、押入れの奥はひんやりとして湿気が多くなります。
- 壁
壁にカビを見つけて何度も掃除をしても、同じ場所にすぐに生えてくることがあります。こんな時は、壁紙取替覚悟で壁紙を剥がしてみてください。
壁紙の後ろに根強いカビ菌が潜んでいることが多いですよ。
しかし、これらの場所には塩素系漂白剤や泡が出る洗剤は使うことはできません。
カビや押し入れの色落ちや、素材を傷み、そして周囲にも洗剤が飛び散ってしまう可能性があります。
このような洗剤の使用が難しい場所には、重曹と消毒用アルコールをオススメします。
先にカビを拭き取り、そのあと重曹を使って綺麗に拭き取っていきます。
重曹にも消毒効果はありますが、消毒用アルコールがあれば効果は高まります。
この方法はあくまでも、表面上の掃除にひどくないカビに役立ちます。
しかし、壁の裏や根強い菌などにはあまり効果がありませんので、壁紙交換や業者に依頼した方が良いでしょう。
壁紙交換や業者に依頼することは、どちらにせよ金銭の負担になります。
そうなる前にカビを発見すること、そこまでならないように対策を行うことが重要になってきます。
カビ取り洗剤に頼らない生活を
掃除や対策を行っていなければ、家の中にカビが生えてしまうことはいたって自然のことと言えます。
カビが好む条件といえば、80%以上の湿気、20~30度の気温、黒ずみやゴミを栄養とする、掃除をしなければこの3つの条件は家の中に揃っています。
カビの程度にもよりますが、カビが生えてしまったらカビに効果のある洗剤を用いて、掃除を行っていくと思います。
しかし、小さな子供やペットがいたり、健康に気を使っている人なら、あまり洗剤を用いて掃除をするのに抵抗がある方が多いでしょう。
ならば、洗剤を使用しないような生活を心がけていくしか道はないのではないのでしょうか。
掃除や換気を定期的に行い、それでも生えてしまったカビならカビの状態は軽いものが多いでしょう。
軽い状態のカビであれば、体に優しい重曹や酢で効果があるので、洗剤に頼ることもありませんね。
カビが生えやすい家具と壁の間や、押入れの奥、陽の当たらない隅、そしてお風呂や洗面台の水場の近くなど、家の中にはカビが好む場所がたくさんありますので、そのような部分を意識し定期的に重点を置いて掃除を行ってくださいね。
洗剤に頼らない生活をしていくには、このような心がけが大切になります。