神棚の掃除と、お札の取り替え方について。
神棚やお札など、神道についてのしきたりは諸説ありますので、地域や生まれ育った環境でのしきたりの基づくのがよろしいかと思われます。
とは言っても、神様は、しきたりを守らないからと言って、未熟な私達を罰したりはしない心の広いお方です。
ですから、一番に気をつけて、注意することは『神様に失礼に当たらないように接する』ということです。
一般的に言われている、神棚の掃除やお札の取り替え方について、ご紹介いたします。
あとは、神様に感謝の気持ちを忘れず、失礼に当たらないように接するように心がけてください。
自分の気持ちが落ち着いてくると、その接し方は間違ってはいないのでしょう。
また、女性は神棚に触ってはいけないという説についても、ご説明いたします。
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神棚のお札を交換する頻度
神棚は家族を守ってくれる神様として祀られています。
一緒に入れているお札ですが、みなさんはどのくらいの頻度で新しいお札に交換していますか。
交換する理想的な頻度は一年に一回、新しい年を迎える前にお札もリセットすることです。
12月に新しいお札に交換して、神様も一緒に新たな一年のスタートを切れるようにします。
交換する時期は、12月28日までに済ませるように行うと理想的です。
このときに、お札だけを新しく交換すれば良いということではありません。
神棚を掃除して、綺麗な状態にしてからお札も新しいものにするべきです。
神様を汚れた空間に祀るなんて、少し考えたら失礼なことだとわかります。
神棚の掃除方法と手順・注意点
神棚の掃除と一言で言っても、どのように掃除をすることが正しく、神様に対して失礼がないのか自信がないという人も多いようです。
大切なのは失礼のないようにと思う気持ちです。
しかし、知識がなくいつの間にか失礼な行為をしていたなんてこともあり得るので、掃除の前に手順や心得を覚えておきましょう。
まず掃除の手順を紹介します。
- ボウルに水を溜め、そこに大さじ3~5程度の清酒を入れます。
ここに掃除のための雑巾を浸し、しっかりと水気を絞ります。
- 次は神棚に向かって、二拝礼、二拍手、一礼をします。
続いて「只今よりお掃除をさせて頂きます。お障りなきよう、よろしくお願い致します。」と神様へ掃除の挨拶をします。
- 挨拶を終えたら、実際に掃除を始めていきます。
供物や榊立てなどは、あらかじめ下ろしておきます。
- 最初はお社の内側を丁寧に拭きます。
カビの発生などを防ぐためにも、すぐに乾拭きもします。
- 内側を拭いたら次は外側を拭きます。
内側同様に乾拭きを忘れないで下さい。
- 棚は水拭きをせず、乾いた綺麗な雑巾でホコリを拭き取るようにします。
- 供物や榊などの器も綺麗に洗い、新しい供物や榊を入れて元の位置に戻します。
- 二拝礼、二拍手、一礼をして
「失礼致しました。ありがとうございました。」と掃除が終わった挨拶をします。
- 掃除をした後は手を洗い清め、それから新しい御札を入れます。
お札を入れるときは息がかからないように、マスクを着用するなど気を付けて下さい。
神棚のお札を交換する方法と、しきたりについて
新しいお札は掃除を終えた神棚に祀るのですが、役目を終えたお札はどのようにすべきなのでしょう。
役目を果たしたお札の処分を終えて、ようやくお札の交換が完了します。
ゴミとしてゴミ箱に捨てるようなことは、絶対にNGです。
神社の古札所へお札を返して下さい。
その後、お焚き上げで処分する神社もあります。
また、どんど焼きで処分するという方法でも大丈夫です。
あくまでも個人の勝手な方法での処分はしないで下さい。
新しいお札は、出来れば12月28日までに交換しましょう。
12月29日は九日飾りと言われて、九が苦を連想させることから控えるべきです。
12月31日は一夜飾りと言われて、不幸があると慌ただしく祭壇を飾るということから控えるべきです。
年末ギリギリに交換することもあまり良くないので、28日までにと言われています。
神棚を掃除する時のタブーとは
神棚を掃除するとき、ただ綺麗になれば良いということではありません。
掃除をするときのタブーもあるので、紹介していきます。
まず掃除を始める前に必ず行うことは、手を洗って清めることです。
清めていない手には邪気があり、そのまま神棚に触ってしまうと邪気を神様にも擦り付けてしまうと考えられています。
神様でなくても汚れている手で触られることは不快なので、必ず清めてから掃除を始めます。
手を清めたら、掃除を始めることを挨拶して報告します。
突然触られたら神様は驚き、これも不快な気持ちにさせてしまいます。
掃除中もマナーをしっかりしましょう。
掃除がしやすいように、神棚を床に置くなんてことはご法度です。
神様が人間より低い位置にならないように高い場所に祀っているのです。
床に置くなんて、神様を見下ろすことになるので絶対にNGです。
どうしても置く必要があるときは、机や台のように安定していて高さも確保出来る場所に置きましょう。
掃除をするときは、新品の雑巾などを使います。
間違っても普段から使用している雑巾で掃除なんてしないで下さい。
雑巾の汚れを神様に付けてしまい、非常に失礼です。
先ほども言いましたが、神棚に息がかからないようにします。
私達も人に息をかけられて、良い気分にはなりません。
それは神様も同じことなので、気をつけるようにして下さい。
掃除を終えたら再び挨拶をして、供物や榊の位置が間違えていないか確認して下さい。
神棚の掃除やお札の交換、女性がしても大丈夫です
神棚の掃除やお札の交換など、女性が神棚に触ることはいけないことだと思っている人は非常にたくさんいます。
確かに以前の日本は女性には穢れがあり、神聖な神棚に触ることは良くないと言われていました。
しかし現代の日本は男女の差別もなく、女性は穢れているという考えはなくなっています。
もはや神棚に触る上で大切なことは、男性か女性かということではありません。
神様に対して失礼のないように心得ているか、きちんと身を清めているかということであり、神様への敬意を忘れなければ女性が神棚の掃除をしても問題はありません。